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     乳がん体験記

再発乳がんを告げられて(2)    /  とがわのりこ  (2010.10.25)

リニアック装置
上部から水道蛇口のように飛び出しているのが、放射装置
再発後の治療について
やわらかい陽射し、虫の声、深まり行く秋を感じるようになりました。
 猛暑日続きのこの夏、身体がきつかったのは、再発乳がんの治療をしていたから?それとも、再発してなくても辛い暑さだったのか…どちらにしても、暑さにも治療にも堪えて乗り切らねばなりませんでした。

 7月中旬、再発・骨転移箇所の確認ができると早速、今後の治療について主治医K先生とご相談です。標準治療として出来ること、使える薬剤の種類など説明していただきました。

 最善の治療を選択するために、患者会の先輩方や外科医の従兄弟にも意見を求め、最新版「乳癌診療ガイドライン」の情報も参考にしました。
そして私が選択した治療法は、以下の内容でした。
@ 骨転移については...
ビスフォスフォネート(ゾメタ)点滴が必須と「骨転移の先輩方」から聞いていたので、判明したその日から点滴を開始しました。これは3〜4週間毎の点滴です。
A 胸骨両傍リンパと鎖骨上部リンパにある再発に対しては...
まず放射線治療(25回照射)、その後に抗がん剤治療(パクリタキセル+ジェムザール)をウィークリー(3週間1クール)エンドレスで受けます。
B 2年半前の手術後から続けていたホルモン療法については...
服薬(ノルバデックス)は中止、4週間毎の腹部への注射(ゾラデックス)は続行することにしました。
放射線治療の「位置決め」
 さぁ、こうして始まった再発・転移の治療、まずは放射線治療からご紹介です。

 7月末から始まった放射線治療。初発時は、手術で乳房・脇のリンパ節まで全摘だったので、放射線治療は受けていませんでした。
  初めての放射線治療に不安気な私に、肺がん術後に放射線治療を受けられた先輩は、「大丈夫!照射してる間は痛くも痒くもない。ほぉ〜んの数秒、ジッとしとくだけやけん」 と教えてくださいました。お陰様で安心して放射線治療を受けることができました。

 初めての放射線科受診日。診察と照射範囲の説明や、25回の照射期間中は月〜金曜日×5週間は毎日の通院になること、そして皮膚炎・間質性肺炎・食道炎などの副作用について、細かく説明を受けました。
その後『位置決め』がありました。
 位置決めとは、CTで腫瘍部分を確認しながら、毎回同じ位置に照射できるように身体に目印をつけていく作業です。お風呂に入っても消えにくい紫色のマジックのようなものや水シールみたいなもの(水で濡らして貼ると落ちにくい)で、腕や身体に印がつけられていきました。

 そうして始まった放射線治療、リニアック室に入ると上半身は専用の検査衣に着替えます。着替えると治療台に横になり落ちないようにバンドで固定され、台が上下左右に動き台の位置決めです。

 台の位置が決まると、身体を左右に少しずつ動かされ身体の位置決めです。身体の位置が整うと、照射装置が胸から数十センチの所まできて、照射範囲(ライトで照らされる)と身体の印とを合わせていきます。

 どの作業もミリ単位の微調整で、技師の方々は毎回同じ位置に照射できるよう細心の注意を払っておられました。本当に、治療自体は痛くも痒くもなく進んでいきました。


5週間…消えかけては書き足してもらい、
なんとか消えずに済みました
放射線治療の副作用
その1. 食道炎
 照射開始から2週間が過ぎた頃、食事の時喉に違和感を感じるようになりました。それでも無理して食べていたら嘔吐してしまい、微熱気味です。
 翌日、先生に症状をお伝えすると食道炎でしょうとのこと。
食道部分にも放射線が当たっており、食道の内壁が火傷したような状態になるそうです。早速、食前服薬で粘膜を保護するドロッとした水薬と、胃炎の症状を緩和するお薬を処方してもらいました。

 しばらくは飲み込むのが辛くもありましたが、食材を軟らかく煮る、細かく刻む、ポタージュにするなどして食べ続けました。どうしても痛くて食べられない時は、栄養補給用のゼリー状ドリンクが役に立ちました。

「採血をして、栄養状態が悪くなっているようであれば、入院して点滴を…」と先生がおっしゃったこともあり、入院したくない一心で栄養補給に努めました。
 その甲斐あってか、入院することなく栄養状態も保ちながら5週間の放射線治療を終えることが出来ました。

 疑問を尋ねると優しく教えて下さる先生や若い技師の方々・看護婦さん、皆さん気持ち良く接して下さるので、治療が終わる頃には少し淋しささえ覚えたほど、過ぎてみればあっという間の5週間でした。
その2. 皮膚炎
 と、ここで放射線治療はおしまい…に出来ればよかったのですが、副作用はまだ残ってました。

 皮膚炎です。
放射線照射終了から2週間が過ぎる頃、首の後ろがヒリヒリします。汗疹かな?と思いつつ数日を過ごしました。

ヒリヒリ感は背中に広がり、次第に痒みも加わってきました。自分では見えない背中を、合わせ鏡で見てビックリ!

背中が真っ赤です。しかも、身体の前面からあてた放射線が、身体を通過して背中から出ましたよ〜という形そのままにクッキリと赤くただれています。

 この時、痛くも痒くもなく目にも見えなかったけど、放射線が私の身体を通過したんだ!!と初めて実感しました。

照射終了20日後の背中

照射終了40日後の背中
 ステロイド軟膏を塗って様子を見ていましたが、広範囲でもあるので保湿クリームと1日毎に塗り分けて様子を見ていました。
 ちょうどその頃、先輩患者の方から『オリーブオイルが良いらしいよ』と伺い、使い方を詳しく教えていただきました。

 オリーブオイルを塗り始めてしばらくすると、赤みが引き始め、皮がむけヒリヒリしていた部分も落ち着いてきました。照射終了から2ヶ月近くなる今では、皮膚の色もほとんど分からないくらいまでになりました。

 この皮膚炎に気づく少し前に、抗がん剤治療がスタートしましたが…それはまた次回。
つづく...