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    がん患者、お金との闘い



「がん患者、お金との闘い」
   作者:札幌テレビ放送取材班
   出版社:岩波書店
   頁数:160ページ
   ISBN-13: 978-4000224994
   発売日:2010年01月23日
   定価:1,836円

   
   ひとたびがん患者になると、元気な時に想像する以上のお金がかかります。手術・化学療法・放射線治療。

 最近は、免疫療法が進んできましたが、自費診療なので桁違いの高額医療になります。
 公的健康保険が適用される標準治療でも、新しい抗がん剤は高くて月8万円の出費になることもあります。病院までのタクシー代、仕事を休めばその間の生活費。病院での治療が終わっても、再発を防止できればと、サプリメントなどを購入する費用もかさみます。

 がんを患うことによって、同時に、経済的な苦しみも背負い込むことになるがん患者の現実を描いた札幌テレビのドキュメンタリー番組は大きな反響を呼びました。これは、その番組の制作スタッフが制作した本です。

 がん保険のことや障害年金のことなど、これまであまりテーマにならなかった、しかし切実ながん闘病とお金の分かりやすい本です。


(書評:波多江 伸子)
 

目次

1章 二人に一人ががんになる時代
  金子明美さんの告白
二児の母,「余命3か月」と告げられて
こんなにお金がかかるなんて……
健康保険の意外な落とし穴
増えるがん患者,高額な抗がん剤
天井知らずのがん治療費
医師も葛藤していた
治療費に奪われた生活
あまりに脆弱な公的支援
がんで家族全員の人生が変わった
かけがえのない時間
 
2章 言い出せなかったお金の話
  治療費の悩みはみな,抱えていた
アンケートから聞こえる悲鳴
後回しにされがちな,がん保険加入
がん保険に入っていたのに……
がん保険,保険会社の声
知られていないサポート,障害年金
障害年金のがんへの適用
疾病による助成の格差
 
3章 誰が医療費を負担するのか
  がん患者のための条例を!
「命の訴え」に対する自治体の答え
がん対策,都道府県で広がる格差
動き出した医療従事者たち
がん対策の主導者は誰か
立ち遅れる日本の医療体制
 
4章 命をとるか,生活をとるか
  子どもたちの成長,自分の余命
先立ってゆく仲間
二度目の余命宣告
国の協議会委員に選ばれて
命の値段,72万円
届かなかった国へのメッセージ
生きたい
  あとがき
主要参考文献・参考ウェブサイト

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著者について

札幌テレビ放送取材班(本書執筆者)
勝嶌早苗(かつしま さなえ)
1975年札幌市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後,札幌テレビ放送入社。ニュース制作・取材とともに、がん治療の現状について取材。「命の値段 がん患者、闘いの家計簿」ディレクター。現在は営業局所属。

佐々木 律(ささき りつ)
1968年小樽市生まれ。明治学院大学文学部卒業後、札幌テレビ放送入社。ニュース制作・取材とともに、「大地の選択――遺伝子組み換え論争」(放送文化基金賞テレビドキュメンタリー番組賞、地方の時代賞優秀賞受賞)など、ドキュメンタリーを多数手がける。「命の値段――がん患者、闘いの家計簿」プロデューサー。報道制作局報道部課長。
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